【朝】

【昼】


最近の学生は、牛乳を飲まなくなったな。
そういういことでは、イカン。
丈夫な筋肉が養われない。

若いうちに、健康の基礎を作っておかないと、大人になってから社会に出たとき、苦労する。

とは言っても、みんなが牛乳を残してくれるおかげで、先生は牛乳を沢山飲めるわけだがな。
ありがとう！
かわいい生徒たち！

「・・・・・・と、いうわけで、アメリカは軍事力を拡大し、世界の警察であるために、他の国へ、常ににらみをきかせているわけだ。アメリカに反対する国があれば、あらゆる理由を作り、戦争をふっかけて潰す。・・・・・・サード・インパクトの引き金となった、『駆ける馬戦争』における新兵器の誤作動が、宇宙に及ぼした影響は、記憶に新しいところだ・・・・・・。いいか？　ここテストに出るぞ～！　ノートとってないヤツ、残念！・・・・・・ハイ、黒板消しまーす！」

黒板を消すときも、上腕三頭筋を鍛えつつ黒板消しを移動させなくては。
よし、いいぞ。
今度は、左手に持ち替えて・・・・・・。

「先生～！」
「・・・・・・なんだ、花田」
「トイレに行ってきてもいいですか？」
「おし、いいぞ、花田！」
アイツ、しょっちゅうトイレだな。
食い過ぎなんじゃないか？

「じゃあ、次のページ。サード・インパクト後の世界・・・・・・」

「先生！」
「どうした、馬場」
「・・・・・・花田さんが、弁当箱をお腹に隠して持っていきました」
「なに？！」
花田め、また早弁か！
しかも授業中に！
ってことは、屋上だな。

「よし、みんな少しの間、自習してろ！」
なにを考えてんだ、アイツは。
ったく。

お、階段だ。
つま先立ちで、登れば、ふくらはぎの鍛錬になる。
２段飛びだ！

「コラ！　花田！　また隠れて弁当食ってんのか！」
「先生、桜ちゃんの可愛さに免じて、ゆるちて？」
「なに、変なポーズとってんだ！　バカモン！　早く教室に戻れ！」

「先生、こわーい」
「なんだと！」
どうしようもないヤツだ。
こういうことだから、ブクブク太るんだ。
脂肪を燃焼させ、筋肉を太くさせようという意欲が微塵も感じられない。

瞳さんのアカを煎じて飲ませてやりたいくらいだ。
あんなに、ステキな女性がいるだろうか。
ダンス教室の花だもんな。

学校が終わったら、ダンス教室だ。
瞳さんについに告白か・・・・・・。
やはり、全身にオイルを塗ってから教室へ行った方がいいのだろうか。

まずは、トイレで、筋肉の張りを確認してみよう。

ん？
鏡の前にいるのは・・・・・・曽我か？
青少年の悩みか？
「どうした、曽我。悲しい顔して、なんか悩みでもあるのか？」
「・・・・・・いえ別に」

「お前、少し筋肉のつきが足りないな、筋肉をつければ、悩みも自然と消えるぞ」
「・・・・・・筋肉ですか」
「おう、筋肉をつけるんだ。・・・・・・がんばれ！　青春！」

おし、そろそろ昼飯の時間か。
その前に、プロテインを飲まなくちゃな。


【夕】


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