専門家(『ボンボンと悪夢』より)2011-01-28


見てください!
あそこにですね、原始時代のオアシスがあるんですね~。

オアシスには・・・・・そうです! 水がありますねえ。
ですから、いろんな動物たちが集まってくるんですね~。
今日はですね、動物のお話は置いておきましてですね、そのオアシスにいる原始人たちのことを覗いてみようと思うんですねえ。

はい、早速ですね、原始人たちが、集まってきましたね、集まってきましたね~。
かっわいいですねえ。

体の毛が少なくなって、がっしりとした体格ですね。
あれはですね、だいぶ進化した原始人なんですね~。

どうするんでしょうね。
・・・・・・ほら、まずは一番大きな原始人が、水辺に行きましたね。
あれが、ボスですね。
でも、水にすぐに入ったりはしませんよ。
中に、どんな危険があるかわかりませんからね。

しゃがんで、水を飲み始めましたね~。
どうですか! 上手に手ですくって飲むもんですね~。

・・・・・・おや、向こうから別の原始人の集団が来ましたね~。
あれは、進化途中の猿人たちのようですね。

これは見ものですね!
原始人と猿人は、とっても仲が悪いんですね~。
ですから、命の水を狙って、一触即発になりますねえ!

ほら、猿人が威嚇しはじめましたよ!
すごい声ですね~。

でも、原始人も負けてはいませんね。
原始人の方がですね、猿人よりも前頭葉が発達しているので穏やかな性格なんですが、今日は、やはりエキサイトしてますねえ。

お互い、一歩も譲りませんね。
いったい、どんな会話をしているのか、日本語吹き替え版できいてみましょうね。

「俺たちが、先にこの水辺を見つけたんだ! あっち行け!」
原始人が、追い払おうとしましたね。
「そんなのカンケーねえ!」
猿人が、原始人に飛びかかろうとしてますね~。

「てめえ、いつもいつも大目にみてやってんのがわかんねえのか!」
「なんだと? そりゃ、こっちのセリフだ!」
「よーし、やんのか?」
「やってやろうじゃねえか!」

お互いの距離が近づいてきましたね~!
これは、あぶないですね~。

「どっちが強えーか、みせてやるよ!」
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえぞ、こら!」

睨みあいながら、近づいて行きますね~!
どうなっちゃうんでしょうね~!

・・・・・・チュッ!


「はい、仲直り!」

すっごいですね~!
仲直りしちゃいましたね~!


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コメント

_ haru ― 2011-01-28 20時49分35秒

怖っ!これって、きっとずーっと先の未来ですよねー。
核戦争後の未来を、もっともっと先の未来が検証している?!

サルの惑星だと思っていたら、地球だった。。。
崩れて傾いたまま半分埋もれていた自由の女神像が。

怖いですねぇ。恐ろしいことですねぇ。って考えすぎでしょうか?

_ haruさんへ ― 2011-01-28 20時58分00秒

なるほど~
そう考えるとそんな気もしてきましたあ!
うぅ。
いや、そ、そのつもりで書いたんです。
この語りはムツゴロウさんを意識しすぎるくらい意識してます。
動物を観察するかわりに原始人を観察する
ウキウキうぉっちんぐってわけざます。
おーほほほほ!

_ 海野久実 ― 2011-01-29 02時14分56秒

うむむむむ‥
どうコメントすればいいのか困っちゃう作品でした。
オチを見破ってやるぞ、と意気込んで読んで行っているのに、そこか~い。
そこに落ち着くんか~い、と言う感じでした。
でもまあ、面白かったです。
ヴァッキーノ さんの面目躍如。
文章の暴れん坊将軍(なんだそれ?)
「猿の惑星」かー。
「2001年宇宙の旅」を思い浮かべて読んでたんですけどね。
動物の骨を持って、乱闘になっちゃって、何かとてつもないオチにつながる予感がしましたよ。
コメントに困ると言いながら、いろいろ書いていますね、ぼく。
ここはなんか、そっち方面ですごいオチを考えてみようかな。

「そんなのカンケーねえ!」というのを最後に持ってきます。

睨みあいながら、近づいて行きますね~!
どうなっちゃうんでしょうね~!
あ、原始人が動物の骨を手に持ちました。
猿人はまだ道具を使うことはできませんから、圧倒的に不利ですよね~
あ、とつぜん猿人が何かを叫びました。
「そんなのカンケーねえ!」
原始人は全員ずっこけましたね~
ギャグは剣よりも強しということでしょうね~
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ
ムツゴロウさんが淀川長治さんに替ってる~

_ 矢菱虎犇 ― 2011-01-29 04時36分27秒

始民ゲ~ン!
ムツゴロウさんが原始時代に行ってテキトーウォッチングを展開するアレですね。懐かしい。
僕は文章を書くとき、今でも一種イキゴミをもってしまうんですけど、そういうイキゴミって読み手にも重いときがあると思うんです。こういう軽やかさってのが当時も今も僕には新鮮だなぁ。
それにしても、これ、再アップのようで再アップでないっすよね?
読んだ記憶がないもの・・・もし、でも再アップならゴメンナンショ!

ラストシーン、やっぱり動物の口の中に舌を入れてベッチョベチョはムツゴロウさん的でステキでした。

_ 海野さんへ ― 2011-01-29 08時03分35秒

オチを思い付いて書いちゃうと、どうしてもその方向へ文章が流れて行ってしまうので(当たり前なんですけど)
できる限り、オチを考えないで書いてるんです。
それがいいのか悪いのか、わかりませんが、ショートショートには
オチって欠かせないもんだとも思いつつ、
そういうのはボクなんかより、ずっと上手な人がいっぱいいるので
ボクは、即興的なショートショートに逃げ道を見出そうかと思ってます(笑)

>「そんなのカンケーねえ!」
このビミョーに古いオチ!
ゲッツ!

悲しいときー
悲しいときー

海野さんのオチの方が面白いときー
海野さんのオチの方が面白いときー

悲しいときー
悲しいときー

夕日が沈んだときー
夕日が沈んだときー

_ 矢菱さんへ ― 2011-01-29 08時10分38秒

この前、矢菱さんを見習って、
再アップっていうのをやってみたんですけど
意外と新鮮な感じで自分の文章を見なおす機会になるんだなあと
思えて、今度は「始民ゲ~ン」でいってみようとしたんですけど

>再アップのようで再アップでない

大当たり~!
これ、新しく書いたんでしたあ!
すごいですねえ。

再アップと見せかけて、再アップじゃないっていう
矢菱さんにだけしか通じないこのどうでもいいようなひっかけ!

それをわかってもらえて、変な笑い方をしてしまいました(笑(

_ tatsu ― 2011-01-29 15時33分20秒

_ haru ― 2011-01-29 20時01分19秒

↓の妖怪の盗作してもいいでしょうか?
安倍晴明がポケットティッシュを受け取る前のお話なんですが。

_ tatsuさんへ ― 2011-01-29 20時16分54秒

tatsuさん!
お久しぶりです!
フィンランドに行ってたかと思いましたよ!
そんなお久しぶりのtatsuさんには
ブッチュ~!

_ haruさんへ ― 2011-01-29 20時20分19秒

うおお!
haruさんの創作意欲を刺激しちゃいましたね!?
どうぞどうぞ。(あ、これもダチョウ倶楽部のギャグだ)
楽しみにしてま~す(笑)

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