スーパーヒロイン クイーンガール登場! ― 2010-06-17
来週分の食材を買いだめして、エコカーで帰宅中、貴子がワルーダ星人たちに拉致されてしまった!
「誰か、助けて~!」
ワルーダ星人たちの魂胆は、お見通しだ。
松園寺博士の発明した高分子拡散レーザー銃を横取りして、恐怖による地球征服を目論んでいるに違いないのだ。
ちなみに、貴子は、松園寺博士の一人娘なのだが、実の子というわけではない。
そのことを、博士はいつか貴子に教えようと思ってはいたものの、ついに言い出せないまま、月日だけが過ぎて行ってしまった。
しかし、松園寺博士は、貴子のことを実の娘以上に大切にかわいがっていたし、母親がいないということに引け目を感じさせないよう、一生懸命育ててきたつもりだった。
貴子の母親と松園寺博士が出会ったのは、とある自己啓発セミナーだった。
そして、セミナーが終了するころには、お互いかなり親密な関係になっていた。
だが、それは叶わぬ恋だった。
貴子の母は、当時、博士以外の男とすでに結婚していたのだ。
だが、彼女の結婚生活は、必ずしも幸せとよべるものではなかった。
亭主は、定職にもつかず、昼間から酒をあおり、酒がなくなると暴力を振るった。
そして、彼女の稼いだ給料のほとんどをギャンブルにつぎ込み、あちこちで女を作っては、問題を起こし、警察沙汰になることもしばしばだった。
貴子の母は、当然のことながら、借金の取り立てに追われ、身も心もズタズタになっていた。
そんな時、松園寺博士と出合い、二人は一瞬で恋に落ち、叶わぬ愛を密かに育んだ。
松園寺博士の優しさだけが、彼女の支えだったのだ。
3年の交際の後、彼女は貴子を身ごもってしまう。
妊娠したのは、しかし、博士の子ではなかった。
博士の愛情だけでは、満足できなかった彼女は、同窓会で久しぶりにあった男と寝てしまった。
その時、彼女は妊娠してしまったのだ。
そして、その男とは、ワルーダ星人の将軍、ワルーダⅢ世だったのだ! 将軍ワルーダは、ほんの遊びのつもりだったので、妊娠という事実を突きつけられ、焦った。
将軍は、彼女に金を積んで、中絶を迫った。
しかし、それを拒否した彼女に、将軍はあれこれと堕胎の手段を試みた。
このままでは殺されると思った彼女は、しばらくの間、松園寺博士の実験室に身を隠した。
そこで、貴子を出産したのだった。
そして、貴子がワルーダⅢ世の実の娘だということも知らずに、今、まさに彼女を改造人間にしようとしていた。
その頃、松園寺博士は、貴子を救うべく、新たな戦士を作りだしていた。
貴子の母の細胞を培養して、作りあげた戦士。
その名も
「クイーンガール!」
いざ、行け!
クイーンガール!
地球を闇の軍団、ワルーダ星人から救うのだ!
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コメント
_ 矢菱虎犇 ― 2010-06-18 00時08分30秒
_ ヴァッキーノ ― 2010-06-18 20時37分32秒
矢菱さん
いわれてみれば、ヒーローの活躍する理由って
そのきっかけが小さいですよね。
しかも、日本征服をたくらむ悪者もいたりして。
小さい。
>これは果たしてシリーズですか?
いえいえ、単発モノです(笑)
いわれてみれば、ヒーローの活躍する理由って
そのきっかけが小さいですよね。
しかも、日本征服をたくらむ悪者もいたりして。
小さい。
>これは果たしてシリーズですか?
いえいえ、単発モノです(笑)
_ りんさん ― 2010-06-18 21時12分34秒
クイーンガール、カッコいいですね。
これ、シリーズになるんですか?
クイーンガールとワルーダ星人が、また恋に落ちちゃう、なんてことはないですよね(笑)
これ、シリーズになるんですか?
クイーンガールとワルーダ星人が、また恋に落ちちゃう、なんてことはないですよね(笑)
_ tatsu ― 2010-06-18 22時31分27秒
皆さんのコメントと同じく、続く、と思ってました。
この際期待に応えて続編をお願いします。
この際期待に応えて続編をお願いします。
_ ヴァッキーノ ― 2010-06-19 07時00分06秒
おりんさん
>これ、シリーズになるんですか?
やっぱ、中途半端ですね?
思い切って、後篇を書いてみる気になってきましたゼ。
>これ、シリーズになるんですか?
やっぱ、中途半端ですね?
思い切って、後篇を書いてみる気になってきましたゼ。
_ ヴァッキーノ ― 2010-06-19 07時01分56秒
tatsuさん
ヒーロー、ヒロインものって、もうネタが出尽くしてしまっているんじゃないかと思うんです。
こういうジャンルでは、ビギンズとかをやるしかないというか。
ですよね~?
ヒーロー、ヒロインものって、もうネタが出尽くしてしまっているんじゃないかと思うんです。
こういうジャンルでは、ビギンズとかをやるしかないというか。
ですよね~?
スパイダーマンを見て、僕が膝を打ったのはそこなんですよ。
敵も味方も恋人も、すべて幼なじみや幼なじみの父親など半径数キロの個人のつながりの世界で完結している世界。
ヒーロー(ヒロイン)ものの世界ってすごく狭い世界であることを臆面もなく全面に出してシリーズ展開しているところが、とにかくスゴイって感じているんです。
・・・というわけで、これは果たしてシリーズですか?それともヒーローシリーズのパロディ的な?